お客様が欲しいのは
「あなたのメソッド」ではない!
買わずにはいられなくなる商品設計の秘密
「私のコーチングは、最新の脳科学と心理学を融合させた独自のメソッドです!」
「このセラピーを受ければ、チャクラが整い、エネルギーが浄化されます!」
もしあなたが、自分の商品(サービス)を説明するとき、このような「手法」や「技術」ばかりをアピールしているとしたら、要注意です。
どれだけあなたがそのメソッドの素晴らしさを熱弁しても、お客様の反応は「へえ、すごいですね(でも私には関係ないかな)」で終わってしまうでしょう。
なぜなら、お客様は「あなたのメソッド」が欲しいわけではないからです。
今回は、ビジネスにおいて絶対に外してはいけない「商品設計と価値の伝え方」の本質について解説します。これを知れば、セールスで売り込まなくても、お客様の方から「それ、私に売ってください!」と言われるようになるはずです。
「ドリルを売るな、穴を売れ」の真意
マーケティングの世界では、「ドリルを売るには、ドリルを売るな。顧客が欲しいのはドリルではなく、壁に開いた『穴』である」という有名な格言があります。
対人支援ビジネスにおいても、まったく同じことが言えます。
あなたが一生懸命学んできた「コーチング」「セラピー」「コンサルティング」といった技術は、すべてただの「ドリル(手段)」に過ぎません。
お客様の目の前には「乗り越えられない壁(悩み)」があり、その壁の向こう側には「手に入れたい宝物(理想の未来)」があります。
お客様が本当にお金を払ってでも欲しいのは、壁の向こう側にある宝物です。あなたのメソッドは、その壁を越えるための「はしご」や「ドリル」でしかないのです。
壁の向こうに何があるのか(ビフォーアフター)を明確に示さずに、「このはしごは最新のチタン製で、とても頑丈です!」と梯子のスペックばかりを語っても、誰も買おうとは思いません。
「メソッド(手段)」に惚れ込んでいるのは提供者であるあなただけであり、お客様は「自分の悩みと願望」にしか興味がないという残酷な事実を、まずは受け入れる必要があります。
お客様がお金を払う「2つの宝物」
では、壁の向こう側にある「宝物」とは具体的に何でしょうか?
魅力的な商品設計には、必ず以下の2つが含まれています。
① 成果物(目に見える具体的な変化)
「月商100万円になる」「理想の恋人ができる」「体重が5キロ落ちる」といった、具体的で測定可能な結果です。
② 究極の感情(理想のライフスタイル)
世界的コーチであるアンソニー・ロビンズは、「人間は究極の感情が欲しくて行動する」と語っています。
例えば、「月商100万円(成果物)」が手に入ったとしても、それが毎日睡眠を削ってボロボロになりながら稼いだお金であれば、嬉しくないはずです。
本当の目的は、100万円を得ることで「時間と場所の自由を得たい」「家族を安心させたい」「自分に自信を持ちたい」といった『感情』を味わうことです。
大企業もこの法則を使っています。
スターバックスは「コーヒー(成果物)」を売っているのではなく、家でも職場でもない落ち着ける第3の場所「サードプレイス(感情・ライフスタイル)」を売っています。
あなたの商品は、お客様にどんな「成果物」をもたらし、その結果どんな「究極の感情」を味わわせてあげるものですか? ここが明確でなければ、商品は決して売れません。
「だから何なの?」で強みをベネフィットに変える
お客様が得られる未来(ベネフィット)をより強力にするために、あなたが持っている強みや経歴を変換する作業が必要です。
よくある失敗は、プロフィールや商品説明に「営業経験3年」「コールセンター勤務」「〇〇資格取得」と、経歴をただ羅列することです。
お客様からすれば、「で、だから私にとって何のメリットがあるの?」というのが本音です。
強みは、お客様視点のメリット(ベネフィット)に変換して初めて価値を持ちます。
経歴:「コールセンターに3年勤めていました」
具体化:「Webが苦手な初心者1万5,000人以上に対応してきました」
ベネフィット変換:「だから、パソコンが全くわからないおじいちゃんおばあちゃんレベルの方でも、専門用語を使わずに『わかるまで優しく』教えることができます。あなたはITの挫折を味わうことなく、安心してビジネスを構築できます」
いかがでしょうか。単なる「コールセンター勤務」が、お客様がお金を払ってでも欲しい「安心感」と「確実性」に変わりました。
自分の強みを書き出したら、常にお客様の立場に立って「だから何なの?」と厳しく問い詰め、究極のメリットに変換してみてください。
顧客の「言いなり」にならず「本音(潜在ニーズ)」を突く
最後に、他のライバルをごぼう抜きにする商品設計の極意をお伝えします。
それは、「お客様の意見(顕在ニーズ)は聞くが、決して言いなりにはならない」ということです。
例えば、「ライティンが上手くなりたい」と悩んでいる起業家を集めて、「2日間でブログを30記事書き上げる、熱血ライティング合宿」という商品を企画したとします。
彼らは「書きたい」と言っているので売れそうに思えますが、実はあまり売れません。
なぜなら、彼らの心の奥底にある本音(潜在ニーズ)は、「本当は文章なんて書きたくない。面倒くさい。でも、自動で集客できて売上が上がる仕組みが欲しい」・・・だからです。
ここに気づけるかどうかが勝負です。
「あなたが文章を書かなくても、強みを引き出してこちらで30記事分を代行作成し、自動で売れるシステムを構築してお渡しします」と提案すれば、どうでしょうか? 喉から手が出るほど欲しいはずです。
自動車を普及させたヘンリー・フォードは、「もし顧客に何が欲しいかと聞いていたら、『もっと速く走る馬車が欲しい』と答えていただろう」と言いました。
スティーブ・ジョブズも、顧客の意見を聞いていたら、ボタンが一つもないiPhoneや、1000曲をポケットに入れて持ち運ぶiPodは生まれなかったと語っています。
イノベーションを起こす起業家は、顧客の口から出る言葉をそのまま鵜呑みにしません。
その言葉の裏に隠された「言語化されていない強烈な不満や願望(潜在ニーズ)」を見抜き、ライバルがまだ気づいていない(あるいは面倒でやらない)解決策を提示するのです。
あなたは誰を、どんな未来へ連れて行きますか?
商品設計とは、単なるカリキュラム作りではありません。
「あなたが心から助けたいお客様」の言葉にならない本音をすくい上げ、あなたの持つすべての強みを総動員して、「究極の理想の未来」へと連れて行くための設計図を作ることです。
「私のメソッドはすごい」と語るのをやめましょう。
その代わりに、「あなたの抱えている根本的な問題はこれであり、私ならあなたをこんな素晴らしい未来へお連れすることができます」と語りかけてください。
お客様の「本音の理想」と、あなたの「情熱」が重なり合ったとき。
あなたの商品は、ライバルと比較されることのない「唯一無二のブランド」として、爆発的に売れ始めるはずです。