「忙しくて時間がない」起業家が陥る罠
最優先事項に集中する覚悟
「毎日やることが多すぎて、本当にやりたいビジネスの準備が進まない」
「ブログもSNSもやらなきゃいけないし、新しい勉強もしたい。とにかく時間がない」
起業家や副業を目指す方から、このような悩みを数え切れないほど聞いてきました。
真面目で勉強熱心な人ほど、日々のタスクに追われ、疲弊し、「もっと効率的な時間管理術はないか」と探し求めています。
しかし、あなたが成功できない理由は、タイムマネジメントが下手だからではありません。
起業の世界において、「忙しくて時間がない」という言葉は、ただの幻想(思い込み)に過ぎないからです。
今回は、起業家が陥る「時間の罠」の正体と、圧倒的な成果を出すための「捨てる覚悟」についてお伝えします。
「時間がない」の正体は「情熱の欠如」である
まず、冷静に計算をしてみましょう。
1日は誰にでも平等に24時間あります。
たっぷり8時間の睡眠をとったとします。残り16時間。
会社員の方であれば、仕事に9時間(休憩含む)使ったとします。残り7時間。
そこから、食事やお風呂、通勤などの時間を3〜4時間差し引いたとしても、1日に「3〜4時間」の自由な時間は確実に残っているはずです。休日であれば、もっと膨大な時間があるでしょう。
それなのに、なぜ「時間がない」と感じてしまうのでしょうか?
それは、残された数時間を「何となくスマホを見る時間」「意味のない付き合いの飲み会」「ダラダラとテレビを見る時間」といった『雑念』に使ってしまっているからです。
「時間がない」のではありません。
あなたが本当に実現したい未来(ゴール)に対する「情熱が足りていないだけ」なのです。
本当に「これをやらなければ死んでも死にきれない」という強烈なゴール(Want to)があれば、人は誰に言われずとも、隙間時間をすべてその行動に注ぎ込みます。
優先順位を変えるな。「最優先事項」を新しく入れよ
名著『7つの習慣』の著者であるスティーブン・R・コヴィー博士は、「最優先事項を優先せよ」と説いています。
ここで多くの人が勘違いをします。
「今のタスクの中で、どれを先にやるか順番を決めよう」と考えてしまうのです。
しかし、昨日までと同じ「現状維持のタスク」の順番をいくら入れ替えても、あなたの未来は1ミリも変わりません。
本当に人生を変えたいのなら、既存の優先順位をいじるのではなく、未来のゴールに直結する「新しい最優先事項」をスケジュールに強制的に組み込む必要があります。
「今週は、絶対にコンセプトを完成させる」
「今週は、モニター獲得のために5人に直接アプローチする」
このように、1週間のうちに「これだけは絶対にやり切る」という最優先事項を1つか2つだけ決めるのです。
そして、その最優先事項のスケジュールを真っ先にブロックし、死守する。これが、成果を出す起業家の時間の使い方です。
ジョブズも実践した「1000のことにNOと言う」覚悟
最優先事項をスケジュールに入れると、必ず直面する壁があります。
それは、「これまでやっていた何かを捨てなければならない」ということです。
人間には「現状維持機能(ホメオスタシス)」があるため、新しいことを始めようとすると、無意識に「あれもやらなきゃ」「これも大事だ」と理由をつけて、元の生活に戻ろうとします。
ここで問われるのが、「NO」と言う覚悟です。
Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズは、次のような名言を残しています。
「何をやったかと同じくらい、何をやらなかったかを誇りに思う。私は1000のことに『NO』と言ってきた」
現代の起業家は、「悪いこと」に時間を使っているわけではありません。
「ブログを書いた方がいい」「あのセミナーにも出た方がいい」「同業者と交流した方がいい」といった、「良いこと」をやりすぎているのです。
しかし、「良いこと」を100個やっても、エネルギーが分散するだけで、どれも中途半端に終わります。
圧倒的な成果を出すためには、「まあまあ良いこと」にはすべて勇気を持って「NO」と言い、たった1つの「最優先事項」にエネルギーを集中させなければならないのです。
孤独を受け入れる者が、圧倒的なブランドを創る
「NO」と言うことは、時に痛みを伴います。
友人からの飲み会の誘いを断る。
付き合いで入っていたコミュニティを抜ける。
即金になりそうな、でも本意ではない仕事を断る。
これらを断ることで、あなたは一時的に「孤独」を感じるかもしれません。周りから「最近付き合いが悪い」「変わってしまった」と言われることもあるでしょう。
しかし、天才画家ピカソは「深い孤独がない限り、良い作品なんて作れない」と言いました。
起業家にとっての「作品」とは、あなただけのビジネスであり、商品であり、ブランドです。
誰の目も気にせず、たった一人で自分の内面と向き合い、最優先事項に没頭する「深い孤独の時間」を持てない人に、世の中を驚かせるようなビジネスは作れません。
誰にでも良い顔をして、すべての誘いに「YES」と言っているうちは、あなたはまだ自分の人生の主導権を握れていない証拠です。
「NO」と言えるということは、あなたが自分のゴールに対して強烈な「YES」を持っているからです。
あなたの今日の行動をラベリングせよ
今日から、あなたの1日の行動を次の3つにラベリング(分類)してみてください。
ゴールと関係あること(最優先事項、未来を創る行動)
ゴールと関係ないこと(意味のない付き合い、目的のない勉強)
雑念(スマホのダラダラ見、ネガティブな感情)
そして、2と3の時間を極限まで削り、1の時間を増やしてください。
あなたは、忙しいのではありません。
「本当にやるべきこと」から逃げるために、あえて忙しくしているだけです。
1000の「良いこと」にNOと言い、たった1つの「最優先事項」に情熱を注ぎ込む覚悟はできていますか?